* 渡部昇一「知的生活の方法」で、速読を実践してみた
Posted on January 4th, 2010 by tomoya. Filed under 読んだ.
去年の暮れに読んだ斉藤栄治「王様の速読術」が非常によかったので、さっそく実践してみました。
ターゲットは、渡部昇一「知的生活の方法」です。
まずは、王様の速読術にあった速読の秘訣を紹介しておきましょう。
速読の秘訣1:プレビュー(5分)
ページをめくる前に、プレビューという作業を行います。プレビューでは、
- 私はこの本を読んでどんな情報を得たいのか。なにができるようになりたいのか、といった、この本を読む目的をはっきりさせる
- 目次やカバー、キャッチなどに目を通して、本の構造や概要を理解する
- 著者がどんな目的で書いたのか、気持ちを察する
ことをします。
僕の場合、「知的生活を満喫するためのコツを3つ以上見つける」という目標にしました。2の本の構造は、目次をざっと見ればたいてい頭に入ると思います。心細い場合、メモに章立てだけを書いておくといつでも見返すことができて便利です。3の著者の気持ちですが、本書の場合、まえがきで渡部さん自身が
本を読んだりものを書いたりする時間が生活の中に大きな比重を占める人たちに、いくらか参考になることを述べること
と書いていたので、ここに線を引いておきました。この著者の目的と、読者である私の目的が合致しているといい読書になる予感がします。
これらの作業を、5分でやることが重要です。なにもかもきっちりやる必要はありません。作業内容はおおざっぱでいいのですが、時間制限だけは守りましょう。
速読の秘訣2:フォトリーディング(5分)
次に写真読み(フォトリーディング)を行います。見開きを2秒ずつ、パッパッとめくっていくのです。文字を読むというよりは、絵画をすらすら眺めるのに近い感覚で、とにかくテンポよくページをくっていきます。
この作業の目的は、
- 自分にとって大事なことが書いてある場所を見つける
- 自分にとって不要である場所を見つける
です。つまり、拾う部分と捨てる部分を明確に仕分けしていくのです。30分で本を読む場合、はじめから終わりまで一字一句逃さず読み切るようなことはできません。
興味本位で読書をする場合、いらないと思う場所を見つけることに集中する場合が多いです。本を読む目的が具体的に決まっていて、その目的に答えてくれる場所が本の一部である場合には、読むべき場所を定める法に集中したほうがいいでしょう。
この作業も制限時間は5分です。5分で全ページを繰ることになるので、地の文を読むことはほとんどできないでしょう。
速読の秘訣3:スキミング(20分)
最後に、20分のスキミングです。フォトリーディングで目星をつけた箇所を重点的に読み込み、自分の得たい情報を得る作業に入ります。
まるで大海原の上を舞う鳥のように、滑空しながら海面を見渡すのである、そして魚の気配を見つけたら、急降下していく
(王様の速読術 p.82)
ように本を読むのです。1ページ目からだらだらとページをめくっていてはいけません。常に、「このページから自分にとって有用な情報を取得できているか」と意識しておいてください。難しすぎる、簡単すぎる、面白くない、意義が見出せないなんて場合には、読まずにさっさと次のページへ進みましょう。
気に入ったフレーズなどがあったら、ノートをとるのもいいですし、赤線を引いておくのもいいです。ノートをとる場合、あまり丁寧にやっているといくら時間があっても足りないので、気になったフレーズを走り書き程度に残すのがいいかと思います。
本から100%の情報を得ようとしないでください。抜けたり漏れることは当然あると思います。速読の目的は、通常の20%程度の時間で本の内容の80%を得ることにあります。一番得たいものだけを確実に得ること、それが大切です。
成果
僕が、渡部昇一「知的生活の方法」を速読するに当たって立てた目標は、
「知的生活を満喫するためのコツを3つ以上見つける」
でした。
スキミング中に残した走り書きマインドマップはこちら。
自分にしか読めない字でなにかを書いています。これをまとめると、
- 繰り返して読むにたえる自分だけの古典を多くつくると、自分の読書趣味を磨いていける
- 一年中毎日数時間コミットできるような「静かなる持続」をすることが大切である
- 知的生活に疲れ休息を求める、コースティング(健康的な退行)現象が起こることが誰しもある。そんなときは、安らかな睡眠をとったり、映画や推理小説などのエンターテインメントを楽しんで心をリラックスさせるといい
となりました。
はっきりいって、このまとめは、本書の趣旨の10分の1も言い表してないと思います。ただ、僕は、自分の得たかったことを得ることができて、とても満足です。
感想
速読を実践してみて思ったのは、今まで受動的であった読書スタイルが、能動的になったということです。普通に順にページをめくって読む作業というのは、目の前に現れてくる文字を単に次から次へと追っていくだけで、TVを見ているのとほとんど変わらないくらいに、受身の作業であることに気づきました。
速読では、受身であることは許されません。自分の手と頭で本のページを自由に行き来して、肝心な部分だけを選び取るという、自発的な作業が要求されます。
しかし、はまると面白い。高速道路を疾走するのに似た快感があります。また、要らない部分はよまなくていい、と決めることで、読書により気軽に行うことができます。
特に、積ん読本が山のようにある奇特な方たち、ぜひ速読を身につけて、ばっさばっさと積読本たちを制覇していきましょう。
Leave a Reply
Pages
Categories
Archives
- June 2010 (1)
- May 2010 (1)
- January 2010 (2)
- December 2009 (2)
- September 2009 (1)
- August 2009 (3)
- July 2009 (3)
- June 2009 (10)
- March 2009 (3)
- February 2009 (9)
- January 2009 (7)






