Archive for August, 2009
* 鉄鼠の檻
Posted on August 31st, 2009 by tomoya. Filed under 読んだ.
| 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) |
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講談社 2001-09 売り上げランキング : 37410 おすすめ平均 |
はじめての京極夏彦さん体験でした。数ヶ月前に数十ページ読んだだけで放置していたが、一昨日から再度腰を据えて読んでみた。
予想を超えておもしろかった。余計な知識に触れるのが好きなぼくにとって、主人公の京極堂の口から次々にこぼれてくる禅にまつわる話がたまらなくおもしろかったです。釈迦・達磨からはじまり、中国で花開いた禅。鎌倉時代に本朝・日本へ輸入され、栄西・道元らの高僧たちによって広められる。禅の方法は、日本の風土のなにかとマッチしたようで、室町時代以降、日本人の生活・芸術・文化にとけ込み、水墨画・工芸・建築などあらゆる方面で、「革新」をもたらした。
日本人にとっては、一見、なじみがあるように思える禅ですが、実は何も知らないことも、知らされます。たとえば、臨済宗・曹洞宗という言葉を知っている人はたくさんいると思いますが、どう違うのか?禅問答(公案)ってどんなもの?なぜ座禅をするの?悟りってなに?
解説でも触れられているとおり、まさに仏教版「薔薇の名前」といった感のある小説です。
殺人事件を解くミステリー小説としても一級で、宗教的なものに興味のない人でも、読んで楽しめて、おまけに、禅の考え方をわかった気になれるとてもいい本です。
惜しむらくは、1200ページを超す大作で、貴重な休日を2−3日まるごとつぶしてしまうこと。でも、その分、お腹いっぱいの満足感を得ることができますよ〜。
ちなみに、さらに禅に興味を持たれた場合は、鈴木大拙の著作をおすすめします。
* キャリアと悩む力と想像できない結果について
Posted on August 18th, 2009 by tomoya. Filed under 思った.
ある夜に、10年前の自分が今の自分を想像できただろうかと考えたことがあった。
ふーむ、と唸って3秒後に、ぼくは将来のことなどを考える人間ではなかったことを思い出した。
10年前のぼくは、大学2回生で、なんか不器用な生き方としていたように思う。
夜の都市で女の子に声をかけてまわったり、取り立ての免許で車をバカみたいに飛ばして遠く遠くへ無目的な旅に出たり、バーで明け方まで酒を飲んでたださわいだり。
ずいぶんチャラいことをやっていたような気がする。記憶から消し去りたいものである。
とはいえ、ぼくは、そもそも、それほどあっけらかんとした性質ではない。
遊びにくれている自分をバカにした目で見ているもう一人の自分がいた。
もう一人の自分は、懐疑的なペシミストで、哲学書や思想書、あるいは文学書を好み、折にふれて、
「絶望することがかっこいいのだよ、きみ」
と、タバコをぷかぷかふかしながら、教えてくれた。
この二人の自分はたしかにあまり仲良くはなく、片方が表に出ているはもう片方は裏に引っ込んでいた。
たぶん同居されると、目の前の人が混乱しただろうし、ぼく自身もおかしな方向に行ってしまっていただろう。
しかし、同じ人間から派生した人格である。共通するところもたくさんある。
その一つが、将来のことを考えないことであった。
もちろん、当時の自分は、「将来のことを考えたりは絶対にしないぞ!」と固く決意していたわけではない。
ただ、普段の思考プロセスのなかに、未来への展望のようなものが入り込む余地がほとんどなかっただけである。
なんたって、19歳の夏である。
他に憂慮するべきことが200個くらいあったのだろう。
大学を中退するときも、今楽しくないから出て行こうと思ったばかりであった。
けして、将来の二つの選択肢を天秤にかけて、「ステイ」と「ドロップアウト」のどちらが有利か見比べながら、判断したわけではない。
そういう戦略的な思考のできる人間ではなかった。
そして、もちろん今も。
この姿勢はほとんど変わっておらず、今でもむやみに将来に不安を覚えることがない。
その代償と言ってはなんだが、ぼくは、現在について猛烈に「悩む力」がある。
自分に与えられた環境・ポジション・待遇すべてが、
「実がじぶんにはふさわしくないのではないだろうか」
と思うのである。
こんなものを頂いてしまっては、自分はもったいなすぎると、悩むのである。
そして、最後には、
「やっぱりこんな素敵なものは受け取ることができません」
という心境になって、辞表を出して、お返ししてしまうか、
「こればかりは失うわけにはいかない。与えられたものにそぐうよう精進します」
と発奮するか、の2つの形のどちらかとなって、行動に表れるのである。
これはなぜかという、自分が与えた以上のことをもらうのが、基本的には苦手だからである。
なぜかぼくには、「先に人に与えてから、後でお返しを受け取るべきである」という強迫観念がある。
先にどっぷり投資しておき、後々がっつり回収する、というほうが自分の精神衛生上、都合がいいのである。
最初に受け取ってしまうと、ぼくはその相手に対して、どんなお礼をしたらいいのかわからなくて途方に暮れる。
なので、つねに、その相手に負い目を感じざるをえなくなる。
それは、少しも気分のいいものではない。
もはやその人と対等ではなくて、膝下にひざまずいている感覚が拭い去れない。
英語でいうところの、I-O-U I owe youというやつです。
ちなみに、こんなことを書いていながら、自分で不思議に思うのだが、ぼくは金に関しては、人から借りてもなんとも思わない。
金に対して鷹揚であるというと、聞こえがいいが、稼ぎが少ないので、結果として、人(というか家族のみなさま)から借りることが多い。
金に悩まないのは幸せであるが、幸せなのは本人ばかりで、周囲にご迷惑をかけているのであれば、いつ包丁で刺されても文句は言えない。
30になる前に、なるべく現実感覚をもう少しアジャストしないとまずいかなあと思う。
* Bob Walsh / The Web Startup Success Guide(目次つき)
Posted on August 2nd, 2009 by tomoya. Filed under 訳した, 読んだ.
yomoyomoさんのこのエントリで知った、Bob Walshの新刊「The Web Startup Success Guide」を購入しました。
Amazonで予約してみたのだが、ぜんぜん届かないで、どうしたものかを待っていたのですが、今朝になって、こんなメールが届いた。

紙媒体はなにかと不便だなと思い、オンラインでPDF販売していないか探してみたところ、出版元のApressでしっかりと販売されていることを発見した。
というわけで、早速、購入してみました。
まだ、全部は読んでいませんが、第一印象としては、起業をする決意をした人が、実際にどのような一歩を踏み出せばいいのかについての詳しいマニュアル本のようだと感じました。
起業家としての心得とか精神論ではなくて、何をすべきかという実践の書です。
数々のスタートアップ経験者との対談も多く載せられていて、彼らのリアルな言葉を聞くことができるようになっています。
これを読めば、シリコンバレーのスタートアップを経験したも同じ!ような気分にはなれそうです。
本書にも触れられていますが、Getting It Done、つまり「成し遂げる」ことが最も大切です。
そこから、スタートアップの戦いがはじまるのです。
そのための第一歩を踏み出すところまでをこの本では丁寧にカバーされているようです。
「アイデアはある」
けど、
「まだ実行していない、実行の方法がわからない」
人にぜひとも一読をおすすめします。
目次が公開されていないようなので、興味のある方のために、へっぽこ翻訳版の目次一覧を載せておきますね。
気になる方は、ぜひPDF版でも書籍でも買ってみてください! Read the rest of this entry »
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